「推論のあやまり」ともよばれます。
実際のできごとを極端にマイナスに評価したり、強迫的に解釈する認知傾向のことをさします。
D.バーンズが発見し、そのエッセンスを抽出した認知のゆがみ(推論のあやまり)には、以下の10種類があります。
1.全か無か思考
少しの失敗や例外を認めることなく、両極端な結論づけをする。
2.過度の一般化
ある特定の事実だけを取り上げて、それがすべての証拠であるように考える。
3.心のフィルター
些細な欠点を大げさに捉え、他の全てを無視してしまう。
4.拡大解釈と過小評価
自分の短所・失敗を大きく捉え、長所・成功を小さく見積もる。
5.感情的決め付け
その時の感情で出来事や事実を決めつける。
6.マイナス化思考
出来事の否定的な側面のみを見る。
7.結論の飛躍
現実的な可能性を検討せずに、否定的な予想をエスカレートさせる。
以下の2つに大別される。
心の読み過ぎ (mind reading):他者が考えていることを確認もせずに、自分はわかっていると思い込む。
予期の誤り (the fortune teller error):事態が確実に悪くなると決めつける。
8.すべき思考
「~であるべき」「~すべき」と、自己や他者に対して、常に高い水準の成果を要求する。
9.レッテル貼り
自分や他者に対して否定的なラベリングをする。
10.個人化
出来事の成り行きや結果を自分のせいだと思い込む。