レジリエンスとは、元々は「弾性」を意味する物理学の用語でしたが、近年では心理学や精神医学など幅広い領域で用いられるようになりました。レジリエンスを初めて精神的活動と関連付けたのがアメリカの研究者Rutterで、深刻な危険性があっても適応しようとするという現象と定義したとされています。日本では「弾性力」、「精神的回復力」と訳され説明されることが多いようです。
東日本大震災後、レジリエンスという言葉は「立ち直る力」という意味で知られるようになりました。大切な人を亡くす悲しみや、理不尽な出来事への怒り、先々への不安など、マイナスの感情にとらわれることは決して珍しいことではありません。「レジリエンス」の高さとは、こうした感情に柔軟に対処し、逆境を乗り越えていくことを指しているのかもしれません。
最近は、レジリエンスの醸成をストレス対策と考えて、レジリエンスを高める研修を実施している企業も見られます。
筆者:
相談室 産業カウンセラー キャリアコンサルタント