こころとからだの健康

カウンセラーってどんな人?

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弊社では、相談室に在籍する多くの相談員が日々寄せられるご相談に対応しています。
企業訪問の際や相談者からよく聞かれるご質問の中に、
「どのような資格の人が相談を受けているの?」
「毎日、相談を受けていて自分のメンタルは大丈夫なの?」
というものがあります。

ご相談をお受けしている者が、実際にどのような資格を有し、認定はどの機関が行っているのかなど、ご存じない方が多いのでは、と思います。

そこで今回は、弊社で勤務する相談員についてお伝えしたいと思います。

弊社電話相談員について

(株)セーフティネットでは、産業カウンセラーを有することが採用の際の条件であり、その他、様々な資格を取得した相談員が在籍をしています。
入社後は、電話相談、オンライン相談のための弊社独自の教育カリキュラムを受け、相談対応にあたります。
また、医療相談には保健師、看護士が対応しています。

それぞれの資格についてご説明いたします。

産業カウンセラー:
一般社団法人日本産業カウンセラー協会が認定する資格。
働く人(個人)と職場(組織)を支援する産業カウンセラー、その上位資格であるシニア産業カウンセラーがある。
(1)メンタルヘルス対策支援
(2)キャリア形成への支援
(3)職場における人間関係開発・職場環境改善への支援

公認心理師:
公認心理師とは、名称独占の国家資格であり、公認心理師登録簿への登録を受け、公認心理師の名称を用いて、保健医療、福祉、教育その他の分野において、心理学に関する専門的知識及び技術をもって、次に掲げる行為を行うことを業とする者をいいます。(厚生労働省)
(1)心理に関する支援を要する者の心理状態の観察、その結果の分析
(2)心理に関する支援を要する者に対する、その心理に関する相談及び助言、指導その他の援助
(3)心理に関する支援を要する者の関係者に対する相談及び助言、指導その他の援助
(4)心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供

臨床心理士:
公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会が認定する公的資格、およびその有資格者のことである。活動領域に応じ、学校臨床心理士、病院臨床心理士、産業臨床心理士などとも呼ばれる。
(1)「臨床心理査定」
(2)「臨床心理面接」
(3)「臨床心理的地域援助」
(4)「調査と研究」

精神保健福祉士:
精神保健福祉士は、精神保健福祉士法(平成9年法律第131号)に基づく名称独占の国家資格
(1)専門的知識及び技術をもって、精神科病院その他の医療施設において精神障害の医療を受け、又は精神障害者の社会復帰の促進を図ることを目的とする施設を利用している者の地域相談支援の利用に関する相談、その他の社会復帰に関する相談に応じ、助言、指導、日常生活への適応のために必要な訓練その他の援助を行うことを業とする。

キャリアコンサルタント(キャリアカウンセラー):
職業能力開発促進法により規定された名称独占の国家資格
(!)主たる業務は、就職希望者や労働者を対象に職業選択や職業生活設計または職業能力の開発及び向上に関する相談を行う。

上記の資格以外にも、栄養士、ファイナンシャルプランナー、社労士など、多種多様なご相談に対応するため、様々な有資格者が在籍しています。

次に、相談を日々お受けしている相談員のメンタルヘルスについて、お伝えしたいと思います。

カウンセラーのレジリエンス(復元力)

そもそも、ご相談をお受けするカウンセラーは長い時間をかけ教育、訓練を受けていますので、どのようなご相談内容であっても、公平性や安定性が大きく損なわれることは少ないと思います。
けれども、カウンセラーとて“人の子”、辛いご相談に寄り添い、親身にお聞きすればするほど当然つらい気持ちになり、心にダメージを受けることもあります。そのような時にこそ、仲間のチカラや自分自身をコントロール、ケアすることが大切になります。
どのようにして、自分自身のメンタルヘルスをマネージメントしているのか、ご紹介しましょう。

♡ピアカウンセリングを実施
相談をお受けした後は、同僚カウンセラーとピア(仲間)カウンセリングを実施します
♡相談記録を作成し整理する
事柄や内容の整理、今後のプランなどを目的に相談記録を作成することで、お聴きした内容を言語化します。そのことで自身や相談者を客観的に見ることができます。
♡事例検討で学ぶ
必要に応じてスーパーバイザーによる事例検討会を実施し、自身のカウンセリングについて振り返り、学びます。
♡3つのR
リラクセーション、リフレッシュ、レストを心がけ自分自身ををケアします。
例えば、
・雑談を取り入れ気分を切り替えリフレッシュ
・アクティブレスト(積極的休養)を取り入れる
疲労はまったりゴロゴロしていても取れないことがあります。そんな時には、有酸素運動が有効です。ウォーキングやストレッチを取り入れます。
・自宅に帰ったら温湯に浸かってリラクセーション
興奮した交感神経を静めるため、低めの温度の湯を湯船に張り長めに浸かります。その際、温浴材などのアロマを使用すると香りでも癒されます。
♡バランスの良い食事を心掛ける
食事を職場で摂ることが多いため、時間帯により消化の良いものやカロリーに気を付けます。食物繊維が不足しがちな時には、干し野菜など簡単に摂れるもので工夫します。
♡睡眠は質と量
当社の相談室は24時間体制です。交代勤務では睡眠のバランスを取ることが重要になります。深夜を担当する相談員は、仮眠を上手く取り入れたり、帰宅後の室内の照明を工夫したり、生活のリズムを大切にし、睡眠不足を予防しています。

♡こうした上記のケアはレジリエンスを高める大切な要素です。
カウンセラーは日々の努力で、レジリエントワーカーとして皆様のご相談をお受けしています。

人事労務のお仕事は感情労働(社会学者A・R・ホックシールドが提唱した働き方の概念)と言われ心理ストレスのかかるものです。
ときに忍耐を求められる状況で、ご自身の感情を抑制し、コントロールする必要が求められます。
上記に示したカウンセラーのセルフケア方法で、実践できるものがあればお役立ていただければ幸いです。

 

筆者:産業カウンセラー
2021/1

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