こころとからだの健康
職場のコミュニケーション Part4 ~コロナ下におけるコミュニケーションの工夫~
新型コロナ感染症への対策として、在宅勤務や三密回避などコミュニケーションの在り方、行動様式が大きく変化しました。
皆さまがご勤務されておられる企業様での変化はいかがでしょう。
令和3年11月に内閣府が公表した「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化」に関する調査によると、テレワーク経験者への「テレワークのデメリット」についての質問回答では、「社内での気軽な相談・報告が困難」36.1% 「画面を通じた情報のみによるコミュニケーション不足やストレス」30.3% 「取引先等とのやり取りの困難」25.6% が上位でした。
また、筑波大学「働く人への心理支援開発研究センター」で実施した「テレワーク導入後、コミュニケーションがどう変化したか」の研究では、以下のような結果が出ました。
✓ 以前に比べ、全般的にコミュニケーションが少なくなったり、取りづらくなった
✓ 上司とのコミュニケーションに変化はないが同僚とのコミュニケーションは減っている
✓ 新たな人や初めての人との関係を深めることが難しくなった
✓ 職場や同僚の状況や様子がわかりにくくなった
✓ 情報が限定され、相手の意図などを悪く憶測しやすい
✓ 部署を超えたやりとりがしづらくなった
コミュニケーションの減少は、人と繋がっているという感覚を薄めてしまいます。
テレワークが続くことで、多くの人が孤独や不安を感じやすくなっていると言われています。不要不急の雑談を大切にし、何気ない会話の機会を持つことも大切です。
テレワークにおけるコミュニケーションのおすすめポイントとして
②オンラインのコミュニケーションは、相手の反応・考え・気持ちがとらえにくいため、誤解が生じることがあります。思い込みを避け、理解のずれを埋めていくための対話を心がけましょう
③カメラがあれば可能な範囲でオンにし、表情、うなずきという非言語の情報も活用しながら、自分の反応を相手に伝えます
④テレワークでは上司も部下の状況把握の難しさを感じていますから、自分の状況を上司に知らせておくことでサポートが得やすくなるでしょう
⑤テレワークは孤独・不安を感じやすくなります。一人で思いつめず、早めに誰かに話しましょう
ちょっと意識し工夫をすることでこれまで培ってきたコミュニケーションを継続することは可能です。
「集中しすぎて疲れたな」「今日は未だ誰とも会話していない」と気がついたり、アイディアが浮かんだり、オンオフを付けたいとき、行き詰ったと感じたときなど、チャットやビデオ通話を利用し、気軽な対話の機会を作り、脳を活性化しましょう。
参考:
・内閣府 令和3年11月「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化」に関する調査
・2021年4月23日(金) 筑波大学働く人への心理支援開発研究センター主催
【 COVID 19 関連研究シンポジウム 】with/postコロナにおける働き方を考える
-テレワーク(在宅勤務)による変化に関する研究結果に基づいて 資料より