両立支援
育児介護休業法の一部改正について
「産後パパ育休」(出生時育児休業)制度についてご存じでしょうか?
厚生労働省は、2022年10月1日から男性従業員も子どもの誕生から8週間以内に育児休業を計4週まで2回に分けて取得できる制度を公表しました。
2022年4月には、企業が育児休業取得を働きかけることが義務化され、企業の経営者は勿論、企業に勤めるすべての従業員、管理監督者の意識を変えることが不可欠になっています。
2000年には、専業主婦世帯と共働き世帯が逆転し、男女ともに就業する世帯数は年々増加しています。多くの共働き家庭で育ったZ世代は、男女平等、多様性が当たり前のリベラルな世代性格を持ちます。
古いしきたりや教育、常識を持つ世代の無意識の偏見・思い込み(アンコンシャス・バイアス)の修整が、育児休業制度を浸透させていくためには大きなポイントとなります。
「男性が休んで何の助けになるの?」
「育児は女性の仕事でしょ」
「子供の具合が悪い時は母親が側にいるべき」
「育児で早退?認められない」
など、アンコンシャス・バイアスと思える発言もまだまだ職場内で耳にすることがあり、また、弊社で開設しているハラスメント通報窓口へのご相談もこうしたパタニティハラスメント、マタニティハラスメントの内容が含まれています。
内閣府男女共同参画局総務課は、「令和3年度 性別による無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)に関する調査」の結果を公表し、性別による固定的役割分担に関する無意識の思い込み、いわゆるアンコンシャス・バイアスの解消に取り組んでいます。
内閣府が実施した今回の調査では、家庭・コミュニティ領域と職場領域での性別役割、その他性別に基づく思い込みの36項目について、 回答者には、最初に自分の考えにあてはまるかどうか聞き、その後、性別に基づく役割や思い込みを決めつけられた経験を聞いています。36の測定項目について、「そう思う」 「どちらかといえばそう思う」「どちらかといえばそう思わない」「そう思わない」の4段階で聞きました。
調査結果によると、職場シーンでは、職場の役割分担に関する項目は、全ての年代において、女性より男性の方が性別役割意識が強い傾向が見られます。
アンコンシャス・バイアスに気づくための設問として、どのような思い込みがあるのでしょう。特に子育ての役割分担に関する項目から一部抜粋をしてみます。
「そう思う」「どちらかと言えばそう思う」方は、チェックしてみましょう
□共働きでも男性は家庭よりも仕事を優先すべきだ
□男性は仕事をして家計を支えるべきだ
□共働きで子どもの具合が悪くなった時、母親が看病すべきだ
□家事・育児は女性がするべきだ
□男性なら残業や休日出勤するのは当たり前だ
□実の親、義理の親に関わらず、親の介護は女性がすべきだ
いかがでしょうか? あなたはいくつの項目にチェックが入ったでしょうか?
内閣府が行った全国調査の結果は以下の通りです。
さらにご興味のある方は、以下のサイトをご覧ください。
無意識の思い込みチェックシート(23問版)は、
https://www.gender.go.jp/research/kenkyu/pdf/seibetsu_r03/03.pdf
のサイトから実施が可能です。
また、無意識の思い込み 事例集については、
https://www.gender.go.jp/research/kenkyu/pdf/seibetsu_r03/04.pdf
でご覧になれます。
ぜひ、ご自身の「アンコンシャス・バイアス」について気づきを促して頂ければと思います。