ニュース

内閣官房孤独・孤立対策担当室は、「人々のつながりに関する基礎調査」を公表しました。

2022/06/09

内閣官房孤独・孤立対策担当室は、孤独・孤立問題に関する初の全国調査を実施し、2022年4月に「人々のつながりに関する基礎調査」を公表しました。

調査の対象は、全国の満16歳以上の個人2万人に実施。1万2000人からの回答を得ています。

※画像クリックで全体をご覧いただけます

 

3人に1人が孤独を感じている

調査結果によると、
・「孤独だと感じることがあるか?」の質問に対し、「しばしば」「時々」「たまに」を合わせる(36.4%)と3人に1人が孤独を感じている
・年収が低いほどその傾向が高く、心身の健康状態が悪い人ほど孤独感が強い
・仕事の種類別孤独スコアは、無職の人に次いで派遣社員の孤独が高い
・外出の頻度が高い人ほど孤独感は低い傾向
・同居人がいない人の孤独感が高い
・相談相手がいない人の方が孤独感が高い

孤独感スコアは男女ともに30歳代が高い

※画像クリックで全体をご覧いただけます

【図1-4】年齢階級別孤独感では、孤独感スコアが最も高いのは、30歳代(10%)で最も低いのは70歳代(2.5%)であり、男女別での調査においても、30歳代の男女が高い結果でした。

50歳代の同居人がいない人の孤独感が高い

※画像クリックで全体をご覧いただけます

【図1-14】年齢階級、同居人の有無別にみると、孤独感スコアが「10~12点」という人の割合は、同居人がいない50歳代の人が15.5%で最も高くなっています。
・男女別でみると、孤独感スコアは男性の同居人なしが女性より高い結果でした。

 

相談相手がいる人は孤独感が低い

【図1-55】不安や悩みの相談相手の有無別にみると、孤独感スコアが「10~12点」という人の割合は、 相談相手がいる人が4.3%、相談相手がいない人が28.8%となっています。
・不安や悩みが生じた場合の相談相手は「家族・親族」93%や「友人・知人」63.2%、「仕事・学校関係者」22.5%であり、NPO、行政、その他の相談機関を利用している人は合計で8.1%でした。
・「相談することで解決しなくても気持ちが楽になる」71.6%、「相談することで解決できる、または解決の手がかりが得られる」64%であった一方で、「相談しても解決しない」「無駄である」と回答した人も10.1%でした。

 

孤独感に至る前に経験したできごと

・孤独感に至る前に経験したできごととして、「一人暮らし」22.5%、「家族との死別」20.7%、「心身の重大なトラブル」17.2%、「転校・転職・離職・退職」16.2%、「人間関係による重大なトラブル(いじめ、ハラスメント等含む)」14.2%でした。

 

新型コロナ感染症も影響

・人と直接会ってコミュニケーションをとることが減ったと回答した人の割合は、67.6%

新型コロナ感染症の拡大で、外出や、人と直接会って話す機会が減少しました。さらに、感染拡大で離職や減収を余儀なくされた方、死別を経験された方もおられるでしょう。

話す、触れる、寄り添う、聴く、見守る、見守られる、そうした「つながり」を私たち一人ひとりが今一度考え、身近な人に思いを寄せる そんなきっかけになればと思います。

参考:人々のつながりに関する基礎調査(令和3年) 調査結果の概要
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kodoku_koritsu_taisaku/zittai_tyosa/tyosakekka_gaiyo.pdf

 

筆者:産業カウンセラー 公認心理士

資料ダウンロード全27ページパワハラ防止法に対応!体制づくりに役立つ資料を無料進呈資料ダウンロード全27ページパワハラ防止法に対応!体制づくりに役立つ資料を無料進呈